混色

コデインの量ばかり増える。

肝臓も脳も溶かしていく感覚の分だけ多幸感を得る。

昼起きて、数時間の快楽のために何十錠も飲み込んで、夜中眠る頃に離脱症状だけ残る。

わたしは何の為に幸福を得ている?

 

思っていることが上手く言葉に出せない。

誰よりも思考を凝らして、誰よりも自分の首絞めて鬱を脈打っているのに、内から外に出そうとすると引っかかる。

綺麗な言葉じゃなくていい、そう知っているのに外に出す前に糸が糸を成す前のように絡まって、曖昧な答えになる。

 

本当は快楽よりも幸よりも、ただ有るだけの文字を意味にしたい。

意味に意味を成すものも傷にしかならない。どうして?

採った価値でしか花が咲かないのなら、どれだけ奪って枯れれば、記憶に残るのだろう。

涙も枯れたわたしには、奪ったものに価値を見出す資格もないのだろうか。

 

寒さは感じれど温もりは感じない温度計、あなたの温もりも計った気になって、空っぽに期待している。

重ねても暖かくない人肌、信じていたよ。

わたしが先走っていただけ?

本当の温もりを感じた冬、見てみたかった。

 

結局また全部伝えられなかった、そうだよ。