メランコリー

世界のはじまりも悲しみという感情もきっと似ている

目の奥が痛いような嫌な感覚で明日に絶望する

冬に友達と遊んだ後の帰り道に漕ぐ自転車みたいな

鋭い寒さとか

寝過ごして降りた停車駅で見た夕焼けのように

隔絶したものがわたしであればいい

目まぐるしいくらいに一日が刹那的に過ぎ去っていく

貪欲なくらいで丁度いい

されど枯渇の響きは続いてゆく



温かいような、生ぬるいような水槽の中で泳ぎ続ける

あの日の金魚は何を思うだろう

言い訳だったはずの戯言が美しい



鈍い痛みが快感に変わっていったとき

わたしの欠陥が溶けてなまめかしい何かになった

それでいてどこか過激な銃弾

おかしいな



他人には理解できないような感覚が愛おしい

酔いしれているのかもしれないし

冷静に飼い慣らした狂気をひらめかす自分が

好きなのかもしれない



滑稽なほどぼやけた輪郭を追い求めている



明日も 明後日も きっと死ぬまで

殴り書き

振り続ける雨

止まないで そう願った

顔をわざと濡らす

過去の記憶を隠すように


ゆっくりと丁寧に紡いだ過去が一瞬にして溶けてゆく

アスファルトに叩きつけられる雨粒に

共感を覚えてしまった

いつからだろう


惰性で息をする自分には

もう綻びなんて見つけることすら出来ない


大好きだったはずのチョコレートも

嫌な苦味だけが口に残る


記憶の中で誰かが警告していた

全ていつか泡になってしまうから、と


そんなことくらいわかっているよ

わかっていたはずだったよ



最初から無くなるって知っていたら

きっと幾分楽だから

歌に乗せた嘘に惹かれていたのかもしれない



明日 明日はどんな日になりますか?

色彩すら定かではない世界で

わたしは

わたしは 孤独を歌えるだろうか

自我

初めてメジコンodをした。



コンタックではDXMを300mg摂取しているので同量になる20t入れた。
1時間で効き目が表れると言うが、全く効かなかった。1時間ごとに6tの追い炊きを3回した。
合計570mg摂取したことになる。後にこれで地獄を見ることになった。



飲み始めてから3時間半程度でじんわりと閉眼幻覚が見られるようになった。
頭の中でカラフルな芋虫を飼っているような、
素面だったら気持ちの良いものでは無いようなニョロニョロと蠢く物体が見えたが、それでいて心地よかった。



飲み始めてから4時間ほどたったあと、
効き目が急に激しくなって自我が消滅した。
人格が分裂した、と言った方が正しいかもしれない。
代わり代わり交互に交わる複数の自分が、
自分の中に取り込まれたり、離脱したり、
形容しがたい複雑な感覚だった。
頭の中ではぼんやり、飲みすぎたなと思った。
もしかしたらもう二度と体と分裂した自我が、体内に戻ることはできないのかもしれないと思った。
ただまだ素面ほど正常にとまではいかないが状況を判断する能力があった。



飲み始めてから5時間後。
現実と幻覚の違いがわからなくなる。
真夜中なのに救急車の音がなり続けている。
もしかしたら体から自我が分裂している今、
現実の世界でわたしは救急車で運ばれているのかもしれないなと思った。
体には何の感覚もない。
心地よかったはずの幻覚ももう怖かった。



飲み始めてから7時間後。
目覚ましの音。
母親が朝ごはんを作り始める音がする。
弟も起きて学校に行く支度をする音がする。
まだ幻覚が収まらない。生きているか死んでいるかも分からない状況の中で、周りでは家族がいつもの朝を生活している音がする。
幻覚の途中で意識が途切れ、長時間眠っていたつもりでも時計を確認すると数分しか経っていない。
完全に薬が抜けきれるまで地獄の様な時間を過ごすだろうなと悟った。



飲み始めてから15時間後。
だいぶ薬が抜けてきた。
瞳孔は未だに開ききったままで、目の焦点が合わない。少し体を起こしてみると、無意識のうちに体がカクカクする。
全く起きないわたしを叱りに母親が部屋に入る。
odしたら、いつもよりも飲みすぎて起き上がれないこと、焦点が合わないのでほとんど目が見えないことを伝える。
「なんでそんなのことするの?」「病院行く?」
他にもいろいろなことを言われた気がするがあまり覚えていない。
水を貰って飲んでみたが飲んでも飲んでも口の中はパサパサで、気が付かないうちに脱水症状になっていたことに気がついた。

いつもだったらこの時間帯には大体薬は抜け始めているのに、この状況であることを考えると完全に抜けるまで丸一日かかるだろうなと悟った。



飲み始めてから20時間後。
まだカクカクする体を必死に動かして煙草を吸いにベランダに行く。
ベランダから庭を見下ろすと普段感じる高所への恐怖がなくなっていることに気がつく。
ああ、今なら飛び降りれるな。
今飛び降りたら、まだ意識が完全じゃないから痛くないだろうなと考え、手すりに手を着いて体を持ち上げるところまでしたが止めてしまった。
もし仮に飛び降りて生き残ってしまったら、
家のベランダから飛び降りたことを聞いた近所の人はどう思うか?そう理性が働いたからである。

結局私は死ぬ勇気がないんだと落胆した。



メジコンを飲んでから24時間後。
瞳孔は未だに開いていて視界は悪いがお風呂に入る。
本当はこの日に片付けるつもりだった課題が終わってないことと、この時間になっても薬が抜けきっていないことから次の日の授業を休んだ。
罪悪感と後悔で押しつぶされそうだった。




大体メジコンをodしてから、24時間の流れはこんな感じ。
300mgまでが適度な浮遊感と幻覚を味わえると言われていることからわたしも300mgに留めていた。
メジコンの追い炊きは危険と言われている中で、
誤って570mg摂取してしまったことから地獄を見た。
正直、体と分裂した自我がもう二度と自分の中に取り込むことが出来ずに死んでしまうので早いかと思ったが、2日経った今は食欲がないが比較的元気でいる。

もうしばらくodから手は遠のきそうだ。と思いながら先程ブロンを通販で購入してしまった。

ダメだな。アルコール漬け、薬漬け、死にたいね。

以上。

無力

死にたい。
わたしが生きる理由ってなんだ?わからない。
涙が人を強くするなんて大嘘だ。
苦労はいつか必ず報われるなんてクソ喰らえだ。

学校では生きていく上で役に立つのかも分からない難しい数式や英単語を教える癖に生き方ひとつも教えてくれない。
わたしには数式や英単語よりもよっぽど人生の正解を知りたい。
正解を知ったところで何が変わるのかはわからないし
正解の正解が本当に正しいことかはわからない。
ただ生きるとっかかりみたいなものが欲しい。ただそれだけだ。

まだこれから長い人生を生きていく自信が湧かない。
生きているだけですごく痛い。
人は何を理由に生きているのか。
17年生きてきて、でもそれでもまだ人生の土俵にも立っていないわたしに死ぬ資格はあるのか?
ゲームの中の世界のようにデータを全て消して、やり直しをして人生をリセマラしたい。
壊れきったわたしの世界、わたしの綻びを丁寧に丁寧に繕いたい。

とはいえ死は怖い。自死は救済にもなり得るが取り返しはつかない一生に一度の瞬間。
死ぬ瞬間、一体わたしは何を考えるだろうか?
現世から解放されたことへの安堵か?それとも人生を全う出来なかったことに対する後悔か?死は未知だからこそ魅力的に思えるのだろうか。

明日、もし世界が終わるとしたらわたしはどう思うだろう。わたしが自死を選ぶその前に、皆平等に死んでいくことができる。
早く世界が滅びてしまえばいいのに。
そうすれば何も考えずに済むね。そんな思考すら醜くて嫌になってしまう、全てが平等に終わればいいのに。